東南アジアの国は中国の影響が強くタイもその一つの国で、現在戦争が起こっているウクライナ、ロシアは距離が離れていて政治的にはそれ程影響がある国ではありません。また、経済的にもこれらの国との輸出入はそれ程ありませんが、最近のタイ政府の発表では、ロシアから輸入されている農産物の肥料や畜産の飼料そして鉄などの価格上昇が懸念されています。これらの価格が上昇すると多くの品目の価格上昇となり物価上昇が加速する恐れがあります。
ウクライナ、ロシアとの関係は政治や経済よりも観光に深い関係があります。タイには冬の間にはロシアやウクライナからはたくさんの人が訪れています。その中でもパタヤは人気のエリアでパタヤの南部ジョムティエンビーチのコンドミニアムには多くのロシア人が暮らしていますが、ウクライナ人も含まれると考えられます。また、ロシア料理の店が点在するなど他の街では見ることができない光景です。これはバンコクではあまり見ることができませんが、これはウクライナやロシアは冬の期間が長いため、冬の間の休みを利用して常夏のタイ、それもビーチのあるパタヤにやってくるのでしょう。
ロシアとウクライナに対するタイ政府の対応
これまでタイ政府はウクライナなロシアに対して目立つ対応をしていません。これはタイだけではなく東南アジア諸国も同じです。これまでタイは他の国に対して目立つ対応をすることはありませんでした。隣国のミャンマーで起きたクーデターの時には難民の受け入れはしたもののそれ程積極的ではありませんでした。基本的なタイ政府の考え方としてはウクライナの支援はするものの、事態を静観することは日本政府の考え方とほぼ同じです。また、テレビではロシアのウクライナ侵略の放送はしていますが、バンコクなどでそのことに抗議するデモなども行われてはいないため、タイ国民もウクライナ、ロシアとタイの関係はそれ程気になる出来事ではないと感じているのでしょう。
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